皆さん、犬は好きですか?かく言う私も、猫よりは犬派です。意外と知られていないのですが、アイルランド原産の犬種は実は結構多いんです。そんなワンちゃん達を一挙にご紹介します!!留学中のホームステイ先にワンちゃんがいる場合もたくさんありますし、皆さんの愛犬ももしかするとアイルランド出身かも?!
ケリー・ブルー・テリア
Kerry Blue Terrier
アイルランドの国犬に指定されている、18世紀にはすでに存在していたと考えられるアイルランドのケリー州原産のテリア犬種です。
アイリッシュ・テリアやロズベリー・テリアなどを掛け合わせて作り出されたとされていますがその生い立ちは詳しく分かっていません。
ネズミやカワウソなどの小動物を地中で倒す地中猟犬として使われていましたが、番犬や護畜犬としても活躍し不審者には激しく吠えて飛び掛って退散させる程の勇敢な性格です。
ショードッグとして原産国で初登場したのは19世紀のことで、美しいブルーのコートが人目を引き、たちまち人気の犬種となっていきました。留学中に出会うこともあるかもしれませんね。留学先のホストが飼っている犬ももしかしたらこの犬種かも?
全身をカールした羊毛状のコートが覆っており、毛色はその名の通りブルーに限定されますが、生まれたときの仔犬の毛色はブラックで、成長すると徐々にブルーになります。
テリア犬種ということもあり特有の気の荒さ、「テリア・キャラクター」を持つことでも知られています。
購入するとなると大体25万円程度するようです、、、
続いては大型犬として知られているグレートハウンドに負けないアイルランド原産の大型犬です!
アイリッシュ・ウルフハウンド
Irish wolfhound
世界最大の体高を持つ犬は、実はグレートデンだけではないです。実はアイルランドにも超大型犬がいて、それがアイリッシュ・ウルフハウンドと呼ばれる上の写真の犬です。体高(肩高)は普通でも80cm以上、個体によっては100cmを超えるとも言われています。体の大きさが最大の特徴で、体毛は粗く硬質。
紀元前273年前には存在し、紀元前14世紀から15世紀頃までにギリシアからアイルランドに渡ってきたと考えられ、アイルランドでさらに大型化しました。威風堂々とした姿はローマ帝国時代には首都へ貢物として献上されたほどであったハウンドは、主に獣猟犬として用いられ獲物を追跡する際や追い詰める際に用いられる犬の分類群の一つです。
この説明でピンと来た方もいるかもしれませんが、ただ体が大きいだけではなく狼やヘラジカなどの狩りをするほどの実力を持っているのです。18世紀まではアイルランド農民に必要不可欠で、その大きな体でオオカミやキツネなどから家畜を守ってきた歴史があります。個体数はあまり多くなく、日本には約100頭程いると言われています。一方で性格は繊細で穏やかなのでペットとして愛好家に人気な存在。留学中にアイリッシュ・ウルフハウンドを連れている方に出会ったら、その方はきっと愛犬家かも?
アイリッシュ・テリア
Irish Terrier
テリア犬種の中でも最も古いルーツを持つと言われるアイリッシュ・テリア。アイルランド南部のコークが原産で、農場で牧羊犬や番犬、猟犬として飼われてきた歴史があります。
体高は約43-46センチ、体重は牡12キロ、牝11キロ前後。
外見はウェルシュ・テリアに似ていますが一回り大きく、全身が赤茶色一色であるのが特徴です。
一般的には垂れ耳が多いですが、耳が立つものもいて個体差が大きいです。テリアの中では、比較的大型の部類に入ります。記憶力が高く学習能力に優れている点も特徴的で、飼い主によく懐き非常に忠実な犬として知られています。
アイリッシュ・テリアは身分の貴賎を問わず広くアイルランドの人々に愛され、性格は「命知らず」と呼ばれるほど勇敢ですが、飼い主の家族にはとても深い愛情を表し、家庭犬としての資質も高いです。家族であれば人間の子供の面倒もよくみます。
遊びが大好きで、常に主人が遊んでくれるのを待っている可愛い一面があります。しかし、生粋のテリアであるために初めて飼う犬種にするには大変苦労するでしょう。テリアの性質を理解している方にとっては、かけがいのないパートナーとなります。留学中に出会うことがあれば、この性格を思い出して接してあげてくださいね。
アイリッシュ・セッター
Irish Setter
アイルランドで最も古いセッター種でレッド・セッターとも呼ばれることもあり、猟犬に分類されます。アイルランドに渡ったスパニエル種が、その後ポインターや他のセッター種との交配により誕生し、16世頃からアイルランドやイギリスで狩猟犬として飼われてきました。
原産地アイルランドの言葉であるゲール語ではSotar rua とも呼ばれるそうです。(留学中にゲール語を調べる機会のある方は意味を調べてみてください^^)性格は温厚で陽気、人間や他の犬に対しても社交的に接するのが特徴的。また活発な性格のために、成犬になってもやんちゃで躾がしにくいと感じる場合もありますが、一度教えた事は忘れにくい性質も持ち合わせます。
アイリッシュ・セッター、この犬の毛色は本当に綺麗ですね。飼いたい犬がどんどん増えてしまい困ってしまいます笑
ソフトコーテッド・ウィートン・テリア
Soft-Coated Wheaten Terrier
アイルランド原産の大型テリア犬の一種であり、正式名称はアイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリア(Irish Soft-Coated Wheaten Terrier)。被毛のバリエーションとして、トラディショナル・アイリッシュ、ヘビー・アイリッシュ、イングリッシュ、アメリカンがあります。
アレルギーなど、人間に対する刺激が少ない犬ではないかと考えられているらしく、アレルギーやぜんそくを持った飼育者に注目されています。家畜の見張りやガード、害獣の駆除など、様々な用途に使える犬としてアイルランドの農場で繁殖されていた過去があり、小動物の狩猟犬だった他のテリアと違い、ウィートンが攻撃的ではないと言われる理由でもあるそうです。
しかしながら長い歴史を持っていたにもかかわらず、ウィートンは1937年までアイリッシュケネルクラブに公認されず、イングランドのケネルクラブにも1941年まで公認されなかったのです。アメリカには1946年に初めて輸出されましたが、注目されるまでには数年を要しました。
Lydia Vogelがアメリカにおける最初のブリーダーで、1973年にアメリカンケネルクラブに公認されました。他のアイルランド原産2品種に比べ、冷遇されていたのですね。。留学中に出会うことがあればこの歴史を思い出して可愛がってあげてくださいね。やはり飼うならこのウィートンにしようか、、、悩みますね。
最後に登場するのは?!
アイリッシュ・ウォーター・スパニエル
Irish Water Spaniel
アイルランド原産の猟犬の一種です。ウォーターという名前からわかる通り、水中での行動を得意とし水鳥の猟に活躍する猟犬です。体が大きく、足場が悪い中でも、悪天候の中でも全く苦にせず、獲物の臭いを追跡し、ハンターが仕留めた後は確実に回収することができる優れた性質を持つようです。
遊びやスポーツを好む活発な性格で、飼い主には非常に従順で賢いのですが、見知らぬ人には警戒心を見せる一面もあります。水中での作業を得意とするポルトガルの猟犬種がスペインを経由しアイルランドに渡ったことがスパニエルの起源と言われています。留学中に出会うことは少ないかもしれませんが、出会えたら素敵な思い出になりますね!
アイルランドにはかつてウォーター・スパニエルが3種類いたとされますが、アイリッシュ・ウォーター・スパニエルはその内唯一現存する品種です。
これでアイルランド原産の6犬種をすべてご紹介できたかと思います。もし調べきれなかった可哀想なワンちゃんがいればご連絡ください!
アイルランドでホームステイをする際にはペットを希望することも可能です。ワンちゃんが好きという人はカウセリング時にぜひお伝え下さい。ホームステイ手配の際に調整をさせて頂きます。逆にペットは不可という希望ももちろん可能です。